広島県立日彰館高等学校

〒729-4211 広島県三次市吉舎町吉舎293-2
℡0824-43-3135

学校長挨拶

広島県立日彰館高等学校のホームページを御覧いただき,誠にありがとうございます。

 本校は,明治27年4月27日,館祖奥愛次郎先生によって「徳教主義」「田舎主義」「私学主義」の三大主義を掲げ創設された私学日彰館中学校から連綿と歴史を重ね,卒業生は2万人を超え,国の内外で活躍する人材を輩出してきました。

 創立120周年の年であった平成26年に策定した「グローカル人材育成プログラム120」の取組である「後鳥羽伝説プロジェクト」「吉舎おもてなしプラン」も定着しつつあり,また昨年度より,広島県教育委員会から「学びの変革」パイロットスクール 活用コアスクールの指定を受け,日彰館版の「学びの変革」アクション・プランの創造に取組んでいます。今後とも,皆様方の御理解と御支援をいただきますよう,お願いいたします。

 平成29年4月

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広島県立日彰館高等学校長
吉田富志雄








学校長講話

平成27年度2学期始業式 あいさつ

 改めて,おはようございます。元気な皆さんの顔を見ることができ,本当にうれしく思っています。2学期の開始に当たり,いくつかの話をしたいと思います。

 まずはうれしく思ったことです。先週の金曜日,平成27年度のオープンスクールを実施しました。生徒会執行部や部活動の生徒が準備・進行に活躍してくれました。「爽やかで素敵な高校生」として,来校いただいた中学生・保護者からお褒めの言葉をいただきました。本当にありがとう。

 さて、1学期終業式において,「夢を探そう」という話をしましたが,この夏休み,充実した日々を過ごすことができましたか。自分にとっての夢,つまり目標が定まると,しなければならないことが明らかになり,頑張ることができます。「自分の定めた目標に向け,努力し続ける人ほど,毎日の生活に満足できるし,新しい生活に取組む意欲も高くなります。」
(聖書ではなく,ヘブライ人 ラテン語の古いことわざに)「天は自ら助くる者を助く。」という有名な言葉がありますが,目標が達成できるか否かは別にして,目標達成のための努力は,あなたを決して裏切りません。
 まだまだ残暑は続きますが,季節は読書の秋そしてスポーツの秋を迎えようとしています。今こそ読書に励み,授業と家庭学習に力を尽くし,部活動に打ち込むときです。勉学や部活動で鍛えることにより,夢を切り拓く力が少しづつ身に付きます。先生方とともに,皆さんの将来の夢を切り拓いていきましょう。そこで今日はともに夢を切り拓くために,2学期に期待すること3つについて話をします。


期待1 おもてなしプランをとおして,キャリアデザインをすすめる!
 昨年からスタートしたグローカル人材育成プログラムも2年目。10月には台湾研修旅行,11月には広島大学留学生を招くおもてなしプランpart1を行います。英語を使ったコミュニケーション力を高めるだけではなく,グローバル化が急速に進む現代,将来を見通し,生き抜く力を高め,一人一人が自分自身のキャリアデザインを進めることを期待します。


期待2 学校行事を通して,課題解決能力を高める!
 期待1と重なる部分が大ですが,2学期は9月の体育祭を始め多くの行事があり,しかも生徒の皆さんが主体となって進めるものが大半です。自らが果たすべき立場や役割を自覚し,自己理解を深め,それぞれの長所を伸ばしましょう。そして課題に対応する計画立案・準備・実行・評価・改善などの力を高めることを期待します。

 期待3 全員が誇りを胸に校歌を歌い続ける学校になる!
 3年生は,いよいよ進路選択の本番になります。自信よりも不安が先行する時でもあります。だからこそ,物事に正面から立ち向かい,地道な努力を積み重ねましょう。クラス,学年,学校の仲間,先生,保護者,同窓生そして地域の方々。皆さんの頑張りを心から応援しています。「衆縁和合」の精神は,121年目の今も色あせていません。
一人ひとりの頑張りが誇りとなり,大きな声の校歌になると思います。全員が誇りを胸に校歌を歌う学校であり続けることを期待しています。


平成27年度1学期終業式 あいさつ

 みなさん こんにちは。終業式の日を迎えました。1学期を振り返って如何だったでしょうか。

 まず,皆さんにお伝えしておかなければならないことがあります。昨年のホームルーム教室へのエアコンの設置を始め,本校の教育活動全般に対して絶大な支援をいただいている日彰館同窓会の塚本会長が,去る7月10日,81年の生涯を閉じられました。心からご冥福をお祈りし,黙祷したいと思います。(司会:「黙祷」「黙祷終わります」)

 また,今年は戦後70年の節目の年であり,昨年の広島の土砂災害から1年が経とうとしています。命の尊さや平和・安全の意義について,しっかり考えてもらいたいと思います。


「夢を探そう」

 さて,7月18日(土),三次市民ホール開館記念行事として,東京芸術大学学長 宮田亮平先生のセミナー「夢を探そう」が開催されました。宮田先生は,奥田小由女先生が理事長をされている日展の理事も務めておられます。
 きりりのサロンホール3階のキャットウォークからの宮田先生の登場は,芸術家であることを実感させ,自らの足跡をもとに話された「夢を探そう」は,とても刺激的な内容でした。夢を見つけることも大変ですが,夢を実現させることはさらに大変かもしれません。講演の中で印象的だった言葉は,「あきらめない」「視点を変える」の2つでした。
 2浪して大学に入学し,鍛金(たんきん)作家としても名を成した宮田先生の「あきらめない」は説得力があり,既存の見方ややり方を踏襲するのではなく,視点を変えることによって新たな成果があらわれてくるという「視点を変える」は,ともすれば前年踏襲に陥りがちな日常への警鐘に聞こえました。
 イタリアのACミランで活躍するサッカーの本田選手は,小学校の卒業文集に「僕は大人になったら,世界一のサッカー選手になりたいというよりなる。世界一になるには,世界一練習しないとダメだ。だから,今,僕はガンバっている。」と,既存の見方を越えた考え方を書き,そして,諦めることなくサッカー人生を歩んでいます。
 明日より,長い休みが始まります。「夢」を描いていない人は夢を見つけ,夢を描いている人はその実現のため「視点を変え」,「あきらめることなく」頑張ってもらいたいと思います。『成功する秘訣は成功するまであきらめないこと』です。


平成27年度1学期始業式 あいさつ

 先ほどの就任式で紹介した教職員が加わり,新しいスタッフで日彰館高校の平成27年度がスタートします。年度の開始に当たり,皆さんに「凡事(当たり前のこと,簡単なこと)徹底をはかる」という話をしたいと思います。

「凡事徹底をはかる」

 現在のパナソニック,松下電器の創業者であり,「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助氏は,取引先の企業の経営がうまくいっているかどうかを,売り上げや利益と言った数字を見なくても瞬時に見抜いたというエピソードがあります。
 松下幸之助の判断・評価基準はいたってシンプルで,一つは従業員の挨拶,二つは整理整頓,三つはトイレの掃除,だったそうです。この三つを見れば大体その会社の様子は判ると言われました。多くのジャーナリスト,学者も,このことが紛れもない事実であるとしています。皆さんのまわりの伸びているお店は例外なくこの三つのことがきっちり守られていると思いますし,家庭においても同じことが言えるのではないでしょうか。
 挨拶は「心を開いて相手に迫る」つまりコミュニケーションの第一歩であり,挨拶ができないということは自らコミュニケーションの扉を閉じてしまうことになります。
 また校舎内にごみが落ちていたり,机の上やロッカーにさまざまなものが積み上げられていたり,乱雑になっているということはありませんか。このことは自宅においても同様です。
 ごみが落ちているのを見つければ拾う,要らないものは捨てる,必要なものはいつでも取り出せるようにしておく,その日のうちにやらなければならないものはやりとげる,といった当たり前のことを当たり前にするということが何よりも大切です。
 トイレについても汚れていれば人任せにせず,掃除すれば良いのではないでしょうか。挨拶を交わすことによって確実にコミュニケーションの輪は広がりますし,掃除をすることによりすがすがしい気持になりますし,トイレを美しくすることにより心が磨かれます。そして快適な環境が創り出されていきます。
 この他にも時間に遅れない,約束は守る,といった簡単なこと,当たり前のことをやり続けることが大切です。こういった簡単なことができない人には決して難しいことはできませんし,大きな目標を達成することも困難であろうと思います。
 これからの1年間,先生たちと共に,小さな事(凡事)を一つずつ着実に積み上げ,それぞれの目標が達成できる年にしたいと思います。

 平成27年4月6日                
       広島県立日彰館高等学校長  吉田 富志雄



平成27年4月6日(月) 第47回入学式  式 辞

 桜が舞い,花々が今を盛りと咲き誇る,本日ここに,広島県立日彰館高等学校第47回入学式を,三次市議会議長 沖原賢治様,PTA会長 田口正行様を始め,多くの御来賓や保護者の皆様の御臨席を賜り,挙行できますことは,誠に大きな喜びであります。
 ただいまは,69名の皆さんに広島県立日彰館高等学校への入学を許可いたしました。
 新入生の皆さん,入学おめでとうございます。また,保護者の皆様,お子様の入学をお喜び申しあげます。教職員はもとより,これから皆さんの先輩となる在校生一同,心より皆さんの入学を歓迎いたします。
 皆さんが入学した広島県立日彰館高等学校は,明治27年に館祖奥愛次郎先生によって創立された,創立121年となる,歴史と伝統を誇る学校です。
 本校には,「質実剛健」「衆縁和合」という校訓があります。これは館祖奥愛次郎先生の建学の精神を引き継ぐもので,「質実剛健」とは心身ともに強くたくましい人材の育成を意味し,「衆縁和合」とは,教師と生徒はもちろん,卒業生,在学生すべてが一家族のように実社会に出た後も一生助け合おうというものです。
 これを踏まえ,昨年「グローカル人材育成プログラム120」を策定しました。これは,グローバルな視野を持って,地域貢献できる生徒の育成を目標に,グローバル社会で求められる国際的な視野とコミュニケーション能力を身に付ける,地域貢献を積極的に推進し,ボランティア精神の向上を図る の2つを達成目標に,広島大学の留学生との国際交流行事「吉舎おもてなしプラン」や,全国的に活躍する卒業生を招いての「ようこそ先輩」などを,PTA,同窓会,地域,中学校と協働して行ってきました。今年度5月には,姉妹校である台湾の苗栗高級中学の来校があり,また10月には2年生が研修旅行で台湾を訪れるなど,取組の第2ステージに入ります。台湾は,本校の卒業生で,台湾大学に研究室が保存されている磯永吉先生も含め,本校にとってもゆかりのある国であり,日本を見つめ直す意味でもいい機会にしたいと考えています。
 高校3年間は,長い人生の中での分水嶺ともいわれます。これからの3年間をどう過ごすかで,その後の人生の在り様がある意味方向づけられます。この意味で皆さんに約束してほしいことがあります。
 まず第1は,現状に満足せず,何事にも「挑戦」してもらいたいということです。何もしない,現状維持は後退を意味します。失敗を恐れず,どんどん前向きに取組んでもらいたいと思います。
 第2に,皆さんが自分で自分を律する「自律」を確立することです。挑戦が,独りよがりであってはいけません。挨拶をする,時間に遅れない,約束は守る,服装も含め身の回りの整理整頓をする,といった当たり前のことを当たり前にするということが何より大切です。
 第3に,共に創る「共創」です。館祖奥愛次郎先生の最後の言葉は「日彰館をよくしなければなりません。」でした。「日彰館で学んでよかった」と言える学校をつくるためには,皆さんと先生方,保護者の皆さん,同窓生そして地域の皆さんが一体となって,共に創っていかなければなりません。
 終わりに当たり,保護者の皆様にお願いしたいことがあります。子供は大人の後姿を見て育つといわれています。是非とも,子供の規範となるような姿を見せていただくことをお願いします。
 私たち教職員も,保護者・地域から信頼される教育活動を実践することをお約束し,本校の教育活動の推進への一層の御理解と御協力を重ねてお願い申し上げ,式辞といたします。

 平成27年4月7日

     広島県立日彰館高等学校長  吉田富志雄


平成27年4月6日(月) 平成27年度1学期始業式 あいさつ


おはようございます。
 先ほどの就任式で紹介した教職員が加わり,新しいスタッフで日彰館高校の平成27年度がスタートします。年度の開始に当たり,皆さんに「凡事(当たり前のこと,簡単なこと)徹底をはかる」という話をしたいと思います。

   凡事徹底をはかる
 現在のパナソニック,松下電器の創業者であり,「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助氏は,取引先の企業の経営がうまくいっているかどうかを,売り上げや利益と言った数字を見なくても瞬時に見抜いたというエピソードがあります。 
 松下幸之助の判断・評価基準はいたってシンプルで,1つは従業員の挨拶,2つは整理整頓,3つはトイレの掃除,だったそうです。この3つを見れば大体その会社の様子は判ると言われました。多くのジャーナリスト,学者も,このことが紛れもない事実であるとしています。皆さんのまわりの伸びているお店は例外なくこの3つのことがきっちり守られていると思いますし,家庭においても同じことが言えるのではないでしょうか。
 挨拶は「心を開いて相手に迫る」つまりコミュニケーションの第一歩であり,挨拶ができないということは自らコミュニケーションの扉を閉じてしまうことになります。
 また校舎内にごみが落ちていたり,机の上やロッカーにさまざまなものが積み上げられていたり,乱雑になっているということはありませんか。このことは自宅においても同様です。
 ごみが落ちているのを見つければ拾う,要らないものは捨てる,必要なものはいつでも取り出せるようにしておく,その日のうちにやらなければならないものはやりとげる,といった当たり前のことを当たり前にするということが何よりも大切です。
 トイレについても汚れていれば人任せにせず,掃除すれば良いのではないでしょうか。挨拶を交わすことによって確実にコミュニケーションの輪は広がりますし,掃除をすることによりすがすがしい気持になりますし,トイレを美しくすることにより心が磨かれます。そして快適な環境が創り出されていきます。
 この他にも時間に遅れない,約束は守る,といった簡単なこと,当たり前のことをやり続けることが大切です。こういった簡単なことができない人には決して難しいことはできませんし,大きな目標を達成することも困難であろうと思います。
 これからの1年間,先生たちと共に,小さな事(凡事)を一つずつ着実に積み上げ,それぞれの目標が達成できる年にしたいと思います。


平成27年3月20日(金) 平成26年度修了式 あいさつ


おはようございます。
 間もなく平成26年度が終わります。あっという間の1年間であったと実感的に思っています。
日彰館高校にとって今年度は,創立120周年という特別な年でした。1学期の始業式では,館祖 奥愛次郎先生の高き理想と実行力に学ばなければならないと,「日彰館の歴史に学び,未来を拓く」をスローガンに,新たな日彰館を創造しようと話し,2学期の始業式には,野球の野茂英雄投手の「挑戦すれば成功もあれば失敗もあります。でも,挑戦せずして成功はありません。何度も言いますが,挑戦しないことには始まらないのです。」という言葉を紹介しました。
そして,3学期始業式には漢字一字に思いを込め生活の糧にするとして,挑戦の挑,「いどむ」を示しました。
 この1年間,周年行事,日高祭,体育祭,おもてなしプラン,読書感想文,百人一首,合唱コンクールなど,様々な場面での皆さんの努力,精進を目の当たりにしてきました。また,挨拶,所作等,相手を思いやる心の表現がきちんと,しかも自然にできる皆さんの姿を見て心うれしく思いました。
 部活動で成果を上げた人,皆勤賞や読書マラソン,行事の運営など,日常生活の中で頑張りを見せた人。日常の努力の成果であり,心から敬意を表したいと思います。また一方で,納得できない1年と感じる人は,なぜそうだったのか原因を明らかにし,明日からぜひ頑張ってもらいたいと思います。
 何度か紹介した,スティービー・クレオ・ダービックの「新 自分を磨く方法」の中に次のような一節があります。
   あなたの進む道はふたつ。
   前に進むことなく,
   今のやり方に安住し続けるか,
   あるいは,
   夢に向かって挑戦を繰り返し,
   自分の可能性を高めていくか,
   どちらを選ぶかは,あなた次第だ。
 4月には新たに新入生が入学してきます。ここにいる皆さんが,よき手本となることを期待しています。明日から短い春休みですが,1日1日を大切にし,4月6日の始業式には元気な顔を見せてください。


平成27年3月1日(日) 第46回卒業証書授与式 式辞

 別れを惜しむかのような雨の中にも,春の訪れを感じるようになってまいりました。本日は,広島県議会議員 下森宏昭様,三次市議会議長 沖原賢治様,三次市議会議員 桑田典章様をはじめ,多くの御来賓並びに保護者の皆様をお迎えして,広島県立日彰館高等学校第46回卒業証書授与式を厳粛かつ盛大に挙行できますことを心から感謝いたします。
 さて,ただ今卒業証書を授与した63名の皆さん,御卒業おめでとう。社会人として活躍する道を選択した人,進学して自己のスキルを高めようとする人,様々な未来へ向かっての第一歩を踏み出そうとしている皆さんは,大きな期待をもって今日を迎えていることと思います。また,皆さんの成長を陰に日向に支えてこられた保護者や御家族の皆さんの感慨はひとしおであろうとお察しし,お祝い申し上げます。
 平成24年春,希望と不安で胸をいっぱいにした入学以降も,世界は激しく変化してきました。iPS細胞の山中教授,青色発光ダイオードの赤崎,天野,中村教授のノーベル賞受賞など,喜ばしいこともありましたが,自然環境,政治,経済,宗教問題等,多くの心を痛めることがありました。広島の土砂災害,御嶽山の噴火,イスラム国の暴挙など記憶の新しいところであります。
 皆さんはこのような状況の中でも,保護者・御家族の皆さん,地域の方々,先生,友人,あるいはあまたの同窓の諸先輩の支えによって,今日を迎えることができました。館祖 奥愛次郎先生の教えであり,校訓でもある「衆縁和合」の精神を体現しているのがまさに皆さんです。これまでの自分の努力に胸を張るとともに,「感謝」の気持ちを忘れてはなりません。
ここで,皆さんが巣立つに当たり,いくつかの思いを述べ,皆さんへの「はなむけ」としたいと思います。
 平成26年4月,創立120周年を迎えるに当たり,「グローカル人材育成プログラム120」を策定し,“グローバルな視野を持って地域貢献できる人材の育成”を学校経営の大きな柱とし,様々な取組をはじめました。この県北においてもグローバル化が急激に進行している現在,10年後20年後を見据え,つけなければならない力の体得を目指したものです。
アメリカ,デューク大学の研究者であるキャシー・デビッドソンは,「2011年度にアメリカの小学校に入学した子供たちの65%は,大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう。」という研究成果を発表しました。また,5000万人のユーザーを獲得するため,ラジオは38年,テレビは13年かかったのに対し,インターネットは4年,フェイスブックに至っては1年で2億人というスピードでした。このような急激な社会の変化に対して,どのような力が必要でしょうか。日本経済新聞電子版に興味深い指摘がありました。
 それによると,急激に変化する社会で求められる能力には3つある。1つ目は,「学び続ける力」です。世の中の変化に応じて,スキル,技能は陳腐化していきます。限られた人しか使えなかったパソコンも,ウインドウズの登場で誰でも使えるものになりました。これからは,社会の変化を見据え,学び続けていかなければなりません。
 2つ目は,「コラボレーション・リテラシー」,日本語にすると協同作業です。技術が高度化すればするほど,1人ですべてを担うことには限界が生じます。また,グローバル化が進行すると,1国では完結しないことが増えていきます。そのような状況では,それぞれのもつ専門性を組み合わせることが不可欠です。価値観,文化,国籍,言語が違う人と,期限までにアウトプットする能力が求められるわけです。このことは語学力以上に,コミュニケーションを取ろうとする意欲,バリアーを取り除くことが求められます。
 3つ目は,「問題を見つけて,試行錯誤する力」です。65%が新しい職業に就くということは,モデル,正解がない問いに答えていく力が求められるわけです。課題に気づき,仮説を立て,試行錯誤することにより「答え」に近づくというプロセスによってしか「正解」は見つけられません。「未来の答え」は手作りしなければいけないのです。
 皆さんはこれから,家族の庇護のもとから,自ら考え,決断しなければならない世界へ一歩踏み出します。様々な転機も訪れるでしょう。「選ぶ」事には苦悩を伴うときもあります。その時,本校の校訓である「衆縁和合」を思い出してください。共に学んだ仲間,同窓の絆がきっと答えを出してくれると思います。皆さんのさらなる飛躍,御多幸を心から祈念します。
 終わりに当たり,本日御臨席をいただいた御来賓の皆様,保護者の皆様に重ねてお礼申し上げますとともに,本校教育に対する御支援御協力に対しましても厚く御礼申し上げます。
そして,卒業生のみなさん。十分に心身の健康に気を付け,それぞれの道を精一杯に歩んでください。

  平成27年3月1日

     広島県立日彰館高等学長 吉田 富志雄


平成27年1月7日(水) 第3学期始業式あいさつ

 みなさん,あけましておめでとうございます。
 日彰館高校は,昨年創立120周年を終え,今年は新たな歩みの最初の年となります。昨年,「日彰館の歴史に学び,未来を拓く」という話をしましたが,120年の歴史と伝統を踏まえ,日高生としての自覚と誇りをもってこれからの学校生活を送ってもらいたいと思っています。
 今年はひつじ年ということで,干支に係る話はたくさん聞いたと思いますので,別の角度から少しお話をしたいと思います。
 みなさんも知っていると思いますが,日本漢字検定協会は全国から漢字一字を公募し,「今年の漢字」を決め,京都清水寺の管長に揮毫してもらっています。昨年の漢字は,消費税増税を受け,「税」でした。世相を反映するという意味合いから,事件や事故を表したものが多いのが特徴です。
 吉舎中学校では,15歳の3年生が漢字一字を選び,思いを語る「立志式」という取組を行っておられます。また,読売新聞は昨日から「新春スペシャル」として,各界を代表する人に,今年一年にかける思いを漢字一文字に表わしてもらう特集を始めました。
 「座右の銘」,一冊の本のフレーズなど,それぞれが人生の指針となる言葉を持っているのではないかと思いますが,今年一年,どう歩むかを一文字に託してみるのも意味があるのではないかと思います。
 私は,先ほど言いましたように,日彰館の新たな歩みの最初の年ということもあり,挑戦の挑,「いどむ」を今年の漢字とし,日々努力したいと思っています。
 2学期の終業式に,安井息軒(やすいそっけん)の「一生の計は少壮にあり。」という話をしましたが,高校時代に全力でチャレンジした体験は,皆さんが将来生きていく上で大きな力になります。将来,どんな仕事につき,何をしたいかの目標を持ち,その実現のため懸命に努力する。3年生の皆さんにとっては,今月半ばにはセンター試験もあります。一番集中できる時期です。最後まで焦らず,自分の全力を出し切ってくださることをお願いします。


平成26年12月22日(月) 第2学期終業式あいさつ

 改めて,皆さんこんにちは。4月1日から始まった平成26年度も今日で265日目を迎えます。今年も残りわずかとなりましたが,どんな一年だったでしょうか。春から一歩一歩歩んできた足跡を振り返るとき,これからも自信を持って歩んで行ってもらいたいと思います。特に3年生は,1月17・18日のセンター試験,2・3月の個別学力試験,そして卒業式と,この吉舎の地から羽ばたくまであとわずかになりました。最後まで気を引き締め頑張ってください。

「努力する人は希望を語り,怠ける人は不満を語る。」

 静岡県出身で,「天平の甍」「敦煌」などの作品で有名な小説家の井上靖さんには,「努力する人は希望を語り,怠ける人は不満を語る。」という有名な言葉があります。「~ないからできない。」「~は~のせいだ。」愚痴・不満や人の批判ばかり言う人がいます。愚痴も言わなければやってられないこともあるでしょう。しかし,不満や文句ばかり言い続けている人に成功した人はいません。自己を正当化することにより,モチベーションが上がるわけがないし,周囲にもいい感じを与えるわけがありません。
 逆に希望を語る人はどうでしょうか。希望を語る人の多くは,それを実現しようと努力しています。希望がやる気を引き出し,やる気が努力を引き出す。努力しているときは意外と不満は言わないものですし,当然周囲にも好感を与えます。
 さて君たちはどうでしょうか。不満ばかり言っていませんか。人のせいにばかりしていませんか。

「一日の計は朝にあり。一年の計は春にあり。一生の計は少壮にあり。」

 さて,人間と動物の違いはさまざまに言われますが,時をコントロールするところに本質があるように思います。古くは,「吾十有五にして学に志し…」の孔子氏の言葉であったり,織田信長が好んだ幸若舞の敦盛の「人生五十年,下天の内をくらぶれば,夢幻のごとくなり…」に見られるように,時の流れを区切り,振り返るあるいは先を見据えることができるのは,人間のみでしょう。
 江戸末期の儒学者である安井息軒(やすいそっけん)の残した有名な言葉に,「一日の計は朝にあり。一年の計は春にあり。一生の計は少壮にあり。」があります。新しい年,平成27年を迎えるに当たり,これまでの一年を振り返り,これから先の希望や夢を抱く。あわただしい冬休みかもしれませんが,そんな時間を持ってもらいたいと思います。
 新年,1月7日には,希望で目を輝かせる皆さんに会えることを祈っています。
はようございます。


平成26年11月1日(金) おもてなしプランPart1歓迎のあいさつ

 Hello, Students of the Hiroshima University Study Abroad Program! It is my great pleasure to welcome you all to Nisshokan High School, in Kisa Town.
 Our school was established by Oku Aijiro in 1894, and this year marks the 120th anniversary. We have set up our school project “Glocal Program 120,” which aims to cultivate students with a global perspective that will contribute to the local community. The Omotenashi Plan is one of the activities of this project and we are glad to have you here as the first participants of our project.
 Not only our students and teachers, but also people in the Kisa community have cooperated to realize this plan. I hope you will fully enjoy Kisa Town and Japanese culture.
 Thank you very much.


  広島大学,短期留学生(HUSA)のみなさん,ようこそ日彰館高校へ,吉舎の地へ。日彰館高校を代表して,心から歓迎いたします。
  本校は奥愛次郎先生が1894年に創設され,今年, 120年を迎えました。この記念すべき年に,「グローバルな視野を持って,地域社会に貢献する人材の育成」をめざし,「おもてなしプラン」を企画しました。その第1回目の参加者が皆さんです。
この企画の実現に向け,本校の生徒,教職員のみならず,地域の皆さんの協力も得て,皆さんをおもてなしすべく準備を進めてきました。短い時間ですが,吉舎の町,日本の文化を満喫してください。
ありがとうございました。



平成26年9月14日(土)  創立120周年記念 体育祭 あいさつ


 おはようございます。本日は,広島県議会議員 下森宏昭(しももり ひろあき)様をはじめ,多くの御来賓,地域の皆様,保護者の皆様,早朝より御来校いただき,ありがとうございます。

近隣の皆様には,生徒たちの活動について御理解いただき,合わせて感謝申し上げます。また,保護者の皆様には,グラウンドを中心とした環境整備もしていただきました。本当にありがとうございました。

 さて,生徒の皆さん,今年の体育祭のテーマは,「情熱~120年育まれた力を今ここに~」です。本校は本年4月創立120周年を迎えましたが,創立4年目の明治30年には「大運動会」を開催し,競技の歓声が「山に鳴り」「川を震わし」たと記録されています。「情熱」とは,物事に向かって気持ちが燃え立つことを言いますが,120年にわたって受け継いできた「情熱」を生徒一人一人が発揮してもらいたいと思います。生徒の皆さんが,今ここに生きていることに感謝し,一瞬一瞬を大切にしてくれることが,2名の高校生を含む,大雨災害の犠牲者の皆さんへの追悼となることを確信します。

 最後に,体育祭開催に向けて頑張ってくれた生徒会執行部,各クラブの生徒の皆さん,PTA・同窓会・近隣の皆さん,指導していただいた先生方に重ねて感謝し,体育祭開会のあいさつとします。


平成26年9月2日(火) 全校集会あいさつ

 みなさん,おはようございます。新学期が始まって約1週間。生活のリズムも取り戻せたことと思います。始業式の日に壮行式を行ったサッカー部が初戦を突破,また陸上部2年の大瀬戸君が第64回広島県高等学校対抗陸上競技選手権大会5000mで6位に入賞するなど,これまでの練習の成果が出てきています。今後も学習に,部活動に頑張ってもらいたいと思います。
 さて,始業式でも話をしましたHR教室のエアコンの工事がほぼ終了し,使用に向けてのルールづくり等が完了しました。本日は,エアコン設置について御尽力いただいたPTAの田口会長,同窓会の塚本会長にお越しいただき心からの感謝をお伝えするとともに,PAT,同窓会より生徒の皆さんへの激励の言葉をいただきたいと思い,全校集会を開催しました。
 PTA,同窓会の皆様,心からの感謝を申し上げます。生徒,教職員一丸となって教育活動を行ってまいります。今後とも,どうぞよろしくお願いします。


平成26年8月27(水) 第2学期始業式あいさつ

 先週の広島市北部の豪雨に伴う土砂災害で,26日現在死者60人,行方不明者26人を超える痛ましい状況となりました。死亡者の中には,高校3年生2人も含まれており,残念でなりません。日々を懸命に生きることこそ,今は私たちにできる最善の事であろうと思います。ここで,亡くなられた方のご冥福を祈り,黙とうを捧げたいと思います。

 改めて,おはようございます。元気な皆さんの顔を見ることができ,本当にうれしく思っています。2学期の始業式に当たり,いくつかの話をしたいと思います。
 まず第1は,すでに知っている人も多いと思いますが,PTA・同窓会の御尽力で,HR教室のエアコン工事が19日から始まり,遅くとも9月の中旬には運転可能となります。長年の課題であった,学習環境を整備し,皆さんにしっかり力をつけてもらいたとの願いを具体化していただきました。PTAの皆さん,同窓会の皆さんに感謝するとともに,学習活動に精一杯励んでもらいたいと思います。
 第2は,部活動についてです。今年,野球部が24年ぶりに3回戦に進出しました。勝利したこともさることながら,部員が集まらず4人で活動した年,精一杯のあいさつ,清掃活動も含めた地域貢献。これらの取組が,地域の声援を呼び,成果として花開いたものと実感しています。そしてこれは野球部に限らず,吹奏楽部,書道部,陸上部,ソフトテニス部そして生徒会執行部等,地元に軸足を置いた様々な活動を行っています。ソフトボール日本代表監督の宇津木妙子は「練習は,裏切らない。」「努力と汗は必ず結果を出してくれる。」といいましたが,野球部の3回戦進出はまさにこのことであったと思います。
 第3は,1年間で一番長い2学期,学年それぞれに取組むべき,乗り越えるべき課題があることです。1年生は,「グローカル人材育成プログラム120」の中心学年として,「おもてなしプラン」の実現に向け,創造性を発揮してもらわなければなりません。当然,「吉舎おもてなし会議」の設立も含め,万全のバックアップ体制を構築しています。
 2年生は,行事や部活動の中心メンバーとして学校を支える立場になりました。また,研修旅行における自主研修等を通して,進路に向けて具体的な行動に移る季節になりました。
 3年生は,就職・進学戦線ともに始まります。特に就職に関しては,9月初旬の願書発送,9月16日から就職試験が一斉に始まります。人生で一番緊張する時期となりました。

 日本のプロ野球選手がアメリカ大リーグに挑戦する礎を築いた当時の近鉄バッファローズのピッチャー,野茂英雄氏は次のように言っています。「挑戦すれば成功もあれば失敗もあります。でも挑戦せずして成功はありません。何度も言いますが,挑戦しないことには始まらないのです。」
 一度きりの人生だからこそ,理想の花を咲かせようではありませんか。皆さんの,高い理想を実現するための挑戦・努力に期待します



平成26年7月18日(金) 平成26年度1学期終業式 あいさつ

 みなさん こんにちは。
 終業式の日を迎えました。先ほどは,賞状伝達式・壮行式を行いましたが,1学期を振り返って如何だったでしょうか。
 始業式において,創立120周年を迎えることもあり,『「日彰館の歴史に学び,未来を拓く」をスローガンに,新たな日彰館を創造しようではありませんか。』という話をしました。その始業式から約4か月たちましたが,皆さんはどのような生活を送ってきましたか。

禅寺の靴を脱ぐ所には,「看脚下」や「脚下照顧」と書かれた木や竹の札が下がっています。足もとを見よ,足元に気をつけろという意味です。
 永平寺第78代の貫主であった宮崎奕保禅師は,スリッパを揃えなさいという話をよくなさっていました。自分のスリッパも,人が脱いだスリッパも,次に履きやすいようにつま先を外に向けてまっすぐ揃える。たったそれだけのことで,その人がどのような心構えで生きているか分かるといわれた。それは,次のような言葉でした。
 『スリッパをそろえるのが当たり前のこっちゃ。例えばスリッパがいがんでおったら,ほうっておけないんだ。スリッパがいがんでおるということは,自分がいがんでおるんだ。自分がいがんでおるから,いがんだやつが直せないんだよ。だから物を置いても,ちぐはぐに置くのと,まっすぐに置くのと,すべて心が表れておるんだから,心がまっすぐであったら,すべての物をまっすぐにする必要がある。修行をしておるんじゃなくて,当たり前のことをやっておるんや。それよりやることないんだ。』
 高校を卒業する18歳は,人生における分水嶺とも言えます。「夏を制する者は受験を制する。」~すこし古ぼけた言葉かもしれませんが,自分の足下,つまり自分自身の現在を見つめ,自身がしなければならないことを,他に心を動かされず,ひたすら一つのことに心を集中しておこなう,「一意専心」でこの夏を過ごしてもらいたい。そして,8月27日の2学期始業式では,一回りも二回りも大きくなったみなさんに会えることを期待します。

 平成26年7月18日   日彰館高等学校長  吉田 富志雄


平成26年4月27日(日) 創立120周年記念式典

式    辞

 木々の芽吹きに季節の移ろいを感じる本日,広島県立日彰館高等学校創立百二十周年記念式典を挙行するに当たり,公私ともに御多用のところ,広島県議会議員 下森宏昭様,三次市長 増田和俊様をはじめ,数多くの御来賓の方々の御臨席を賜り,この式典を挙行できますことは,本校関係者一同にとりまして,誠に大きな喜びであります。
 さて,本校は,明治二十七年四月二十七日,齢二十九歳の青年,館祖奥愛次郎先生が,県北の農家の子弟にも広く中学校教育を受ける機会を与えようと「私学日彰館」を設立され,爾来,宮澤順定先生を始め歴代の館長,校長,教職員,関係各位の献身的な努力,そして地域社会の皆さんの温かい御支援御協力により,時代の変化を乗り越え,営々と歴史を積み重ねてきました。
 私学七十五年,県立四十五年の本校の歴史の礎は,まぎれもなく奥館祖の建学の精神,「三大主義」にあります。三大主義とは,人格の完成をめざす「徳教主義」,時代の変化にも耐えうる教育を創造する「田舎主義」,自主独立をめざす「私学主義」であり,この精神は,日彰館高等学校の校訓である「質実剛健」「衆縁和合」に引き継がれ,今日に至っています。本日,はるか遠方から本式典に駆けつけていただいた同窓の皆様,御臨席いただいた来賓の皆様,そして本校を支えていただいた地域の皆様の存在は,まさに「衆縁和合」の精神の表れであり,文化勲章を受章された奥田元宋画伯,今なお,台湾大学に研究室が記念館として保存されている蓬莱米の父と称される磯永吉先生をはじめとする二万余名の卒業生の活躍は,「質実剛健」を体現したものです。
 現在,本校を取り巻く環境は大きく変化し,小規模な学校となりましたが,校訓である「質実剛健」「衆縁和合」を基調に,生徒の進路実現,部活動の充実,地域貢献に取り組んでいます。放課後補習や土曜講座による丁寧な指導,組織的な授業改善の実施による学力向上の取組。美術部写真部門の全国高校総合文化祭への出場,剣道部の中国大会出場,吹奏楽部の教育委員会賞受賞,野球部の「さわやか賞」受賞など,近年好成績を上げています。
これまで本校は,多くの先達に立派な足跡を残していただきました。我々教職員,生徒一同は,その足跡から多くのことを学ばなければなりません。
 「日彰館の歴史に学び,未来を拓く。」  昨年,中華民国 国立苗栗高級中学と姉妹校協定を締結しましたが,かの地は磯永吉先生が活躍された地でもあります。このことを踏まえ,世界的視野を持ち,地域社会に期待され貢献できる「グローカル人材」の育成に教職員一丸となって取組んでいきます。
 終わりになりましたが,百二十周年という節目の年に当たり,改めて本校の歴史に思いを致すとともに,これまで以上に,生徒・保護者,同窓生そして地域社会の期待に応えられる教育を推進してまいります。本日御臨席の皆様方には,今後とも日彰館高等学校の教育活動に対して,御理解と御支援を賜りますことをお願い申し上げるとともに,皆様方の御多幸を祈念申し上げ,式辞といたします。

 平成26年4月27日

広島県立日彰館高等学校
校 長  吉田 富志雄


平成26年4月8日(火) 平成26年度入学式 式辞

式    辞

 堰堤の桜が今を盛りと咲き誇る,本日ここに,広島県立日彰館高等学校第46回入学式を,多くの御来賓や保護者の皆様の御臨席を賜り,挙行できますことは,誠に大きな喜びであります。
 ただいまは,八〇名の入学を許可いたしました。
 新入生の皆さん,入学おめでとうございます。また,保護者の皆様,お子様の入学をお喜び申しあげます。教職員はもとより,これから皆さんの先輩となる在校生一同,心より皆さんの入学を歓迎いたします。
 皆さんが入学した広島県立日彰館高等学校は,今年,創立百二十周年を迎える,歴史と伝統を誇る学校です。館祖奥愛次郎先生によって創立された日彰館には,「三大主義」と呼ばれる建学の精神がありました。人格の完成をめざす「徳教主義」,時代の変化にも耐えうる教育を創造する「田舎主義」,自主独立をめざす「私学主義」がそれです。この三大主義は,日彰館高等学校の校訓である「質実剛健」「衆縁和合」に引き継がれ,今日に至っています。
 本校の教育目標は,『「質実剛健」「衆縁和合」の校風のもとに,自主性・自立性に富み,社会貢献できる人材を育成する。』です。その実現のため,新入生の皆さんに約束してほしいことが三つあります。
 まず第一に,自らの将来に対する「夢」「理想」を持つことです。将来なりたい自分を見つける,つまり「アイデンティティ」の確立です。なりたい自分が定まれば,その実現のために何をしなければならないかはおのずと明らかになります。
 第二に,「自立」,自ら立ち,そして「自律」,自らを律することです。高校生として,あるいは人間としてしなければならないことをきちんとする。これが,自ら立つ「自立」です。あいさつ,言葉遣い,身だしなみ,時間厳守など,社会生活の基礎となるルールを実行してください。そしてこの基礎の上で,自ら何をしなければならないか考え行動できる,自らを律する,「自律」できる人間を目指してください。
 そして第三に,高い理想を持ち,失敗を恐れず,果敢に挑戦してください。挑戦しなければ失敗はないかもしれません。がしかし,挑戦し努力するからこそ成功した時の大きな喜びがあり,たとえ失敗しても多くのことを学ぶことができます。
皆さんがこの三つの約束を守ること,教職員・在校生一丸となって全力で支援することにより,「日彰館で学んでよかったと心から思える」学校を共に創って行きたいと思います。
 終わりに当たり,保護者の皆様にお願いしたいことがあります。子供は大人の後姿を見て育つといわれています。子供の規範となるような姿を見せていただくことをお願いします。
 本日を節目に,家庭の果たす役割を十分認識され,学校,家庭,地域が一体となって,お子様の健やかな成長を目指したいと思います。
 私たち教職員も身だしなみを整え,保護者・地域から信頼される教育活動を実践することをお約束し,本校の教育活動の推進への一層の御理解と御協力を重ねてお願い申し上げ,式辞といたします。

平成26年4月8日

広島県立日彰館高等学校長
         吉田富志雄

平成26年4月7日(月) 平成26年度1学期始業式 あいさつ

 おはようございます。
 先ほどの就任式で紹介のあった教職員が加わり,新しいスタッフで日彰館高校の平成26年度がスタートします。
 3年生は高校生活の成果が求められる年が、また2年生は日彰館高校の中心学年としての活動を通じて自らを鍛え上げる年がスタートします。始業式の今日,気持ちも新たに目標設定をして行動を開始してください。
 皆さんもすでに知っていると思いますが,今月27日(日)に,本校は創立120周年を迎え,記念式典を行います。私自身も昭和52年の卒業生としてこの日を迎えられることを大きな喜びとしていますし,厳粛でしかもさわやかな式典にするため,一丸となって取り組みを進めたいと思っています。
 さて,奥館祖が日彰館創設を構想されたのがわずか25歳であった明治23年。それからわずか4年で,私立日彰館は創立されました。今,私たちは,館祖の高き理想と実行力に学ばなければなりません。「日彰館の歴史に学び,未来を拓く」をスローガンに,新たな日彰館を創造しようではありませんか。先生方にも,「日彰館で学んでよかった」と生徒が胸を張って言えるためには,基礎的な学力はもとより,論理的思考力,判断力,表現力など,これからのグローバル社会で求められる力を育成する授業づくり・授業改善に取り組むよう話をしました。そして皆さんには,高い理想を掲げて,学習に部活動に,全力で取り組んでもらいたいと思います。
 「目標」と「目的」。よく似た言葉ですが,その意味は大きく違います。目標とは単に目指すべき方向や状態をいい,目的はそこに意味や意義が付加されたものです。つまり,まず大きな目的があり,そこに向かう途中のポイントが目標であるといえます。
 「マネジメント」で有名なP.F.ドラッカーに「三人のレンガ積み」という有名なビジネス訓話があります。
 炎天下のとある町でレンガを積んでいる三人のレンガ積みのそばを通りかかった旅人が,それぞれに「何をしているのか?」とたずねた。
 一人目のレンガ職人は「レンガを積んでいる」と答えた。
 二人目のレンガ職人は「食うために働いている」と答えた。
 三人目のレンガ職人は「レンガを積んで後世に残る立派な教会を造っているんだ」と答えた。
 ドラッカーは,この三人のそれぞれの答え方の中に,仕事の意義・意味をどのように考えるかによって,人生への取り組み姿勢が違うことを表現しています。このとき,三人のレンガ職人にとって目標は共通です。つまり,一日に何個のレンガを積むとか,期日までに自分の担当箇所を完成させるとかです。しかし,目的は三人ともばらばらです。一人目のレンガ職人は,目的を持っていません。二人目のレンガ職人は,生活費を稼ぐのが目的です。三人目のレンガ職人は,歴史的な建造物の建造に関わり,世の役に立つことが目的となっています。
 目標は他人から与えられる場合が十分あります。しかし,目的は他人から与えられるものではありません。意味は,自分で見いだすものだからです。将来どのような人生を送りたいのかが明確になると,離陸のための地道な勉強にも意味が見いだせ,さらなるエネルギーも湧いてくるのではないでしょうか。今一度,将来の人生の目的について,考えてみてください。
 ともにがんばりましょう。

 平成26年4月7日    日彰館高等学校長  吉田 富志雄